百合アイドル!?俺得としか思えないラノベ「アイドライジング!」が面白すぎる

アイドル×プロデューサー=百合!?
あなたはアイドルマスターを知っていますか?プロデューサーが女性だったら、と考えたことはありませんか?そしてプロデューサーとアイドルが百合だったら・・・!
・・・そんな妄想を200%実現してくれるのが、この作品アイドライジング!
もちろん、それだけではなく本作では伏線の張り方や、場面の盛り上げ方が非常に上手い。また心理描写が少なめな反面、動きや場面の描写が上手くて映像が目に浮かぶような感じ。1章あたり70P程度の全4章構成なのでアニメ4本観ているような感覚で楽しめた。ライトノベルらしくテキスト量は少なめで読みやすく、しかもムダの少ない文章なのでテキスト量に比べて内容は充実していて物足りなさは無かった。
個人的にはここ数年で一番面白いライトノベルだった。次巻は○○モノ!?な感じらしいので早くも期待大!作者は私の好みを熟知しているとしか思えない。はやく続きが読みたい!

以下、感想メモ。ネタバレはしていないつもり。


世界観の話
物語の舞台となる海上都市。そしてそこで展開されるアイドライジングというビジネスモデル。アイドル所属企業(技術力のある大企業が多数参加している)からの広告収入、会員数3000万の有料サービス(動画配信、チケット優先権など)を展開していることなど、どんだけ儲けてるんだアイドライジング協会!という感じで興味は尽きない。というか3000万って多すぎるよなあ。海外会員も含むらしいけれど、日本人会員の割合はどのくらいなんだろう。海外ユーザが多いなら海外企業がアイドライジングに参入してきてもおかしくはない気はするけれど、1巻の時点ではそんな感じはなかったな。

アイドライジングの話
要するにアイドル同士の格闘戦。どこがアイドルだよ!って話もあるけれど、企業の技術展示会としての側面からパフォーマンス力が要求されるらしいので、まあアイドルだと思う。スポーツ選手もアイドル的側面があることだし。で、アイドライジングのルールはシンプル。アクセルスマッシュという1試合で3回撃てる技を相手に1回ヒットさせれば勝ち。アクセルスマッシュはアクセルスマッシュで防御するか、回避するしかない。このほか所属企業の技術力を駆使した「特性」という技がひとつずつ使える。というようになかなかシステマティックなバトル。駆け引きが面白い。

アイドルの話
アイドルたちは何気に王道なキャラ作りな気がする。元気系、天才系、などなど。私の大注目はハセガワ・オリン。意地悪ブリッコ系なキャラかと思いきや・・・。1巻ではあまり出番はないかと思ったら意外な大活躍の場が用意されていて大満足でした。オリンといえば作中作品の「コハクのなゆた」。これの設定が「いかにも」って感じで面白い。詳細が語られずじまいのこの物語も今後明かされていくんでしょうか。気になる。

プロデューサーの話
記事冒頭でアイマスを引き合いに出したのだけれど、本作のプロデューサーってアイマスのプロデューサーみたいなジョブらしい。一般のそれとはちょい違うかも。

ビターデートトレイン
3章のサブタイトル。この章が本作の一番の見所。様々な伏線が収束し素敵な展開が!なんだこれ!私をどれだけ追い詰める気なんだ!?詳しくはネタバレなので書かないけれど凄く良かった。あああ言いたいけど言えない!とにかく凄く良かった!(大事なことなので二回言いました。もっと言いたいくらい!

というわけで超絶おすすめです。私の文章では魅力が半分も説明できてないのですが、とにかく面白いので是非購入しましょう!作者を応援しましょう!(自分の文章力の無さが恨めしい。作品の良さを適切に言葉で表現できるスキルって重要だよなあ。。。)