大学の微積を復習したい人は"基礎からの微分積分(コロナ社)"が良さそう

"基礎からの微分積分"という教科書を読んでいたのですが、良さそうだったので紹介しておきます。


本書は高校の数学がわかっている人であれば問題なく読める微分積分の教科書です。大学できちんと数学の授業を受けなかった人の自習用に、または応用上微分積分の知識が必要な人の復習用に良い教科書であると思います。

本書の良い点は以下のとおりです。

  • 必要最小限の内容に絞って記述されているので、通読しやすい。
  • 例題が多いため定理の意味を具体例で確認できる。
  • 練習問題・章末問題全てに解説が付いている(全180ページの内40ページが解説に割かれている)。
  • 前の章で示された事実を用いて、後の章の問題を解くようになっているので身につけた内容がすぐに生かせてモチベーションを維持しやすい。
  • ニュートン法ラグランジュの未定乗数法、ヤコビ行列など工学系で重要な内容を例題として用いている。


上に挙げた部分でピンときた人にオススメです。私はこの本で微分積分を復習して頭の整理が出来ました。
教科書を読むときは練習問題を飛ばして読む人も多いと思うのですが、本書は内容がそんなに難しく無く、また詳細な解説があるということもあり練習問題を解きつつ読むことで理解が深まると感じました。
ただあくまで基礎的な部分に絞った本であるのでそれ以上を求める人には物足りないかもしれません。