ロリではないスポ根ラノベ「Let it BEE!」を読んだ

スポ根ラノベといえばアニメが絶賛放映中のロウきゅーぶ!が話題だが、今回読んだのはロリどころか萌え成分も特に無い正統派スポ根ライトノベル「Let it BEE!」。
先日、機械学習で今月読むべき電撃新刊を推薦したところ本作が選ばれた。よって本当に機械学習で私にあったラノベを見つけることができるのかを検証するために本作を購入して読んでみた次第。
さて結果は・・・

電撃文庫の新刊はどれを買うべきかを機械学習で求めてみた - EchizenBlog-Zwei


結論から言うと本作はとても面白かった。幼少時の体験のせいで「先が尖ったものが怖い」というトラウマを持つ主人公が、トラウマを克服するために敢えて「先が尖ったもの=剣」を扱う競技フェンシングに挑むお話。
厳しい訓練を経て成長する物語なので読んでいてとても納得できた。突然真の力に目覚めたりはしないので安心。またフェンシングという多くの読者には馴染みの薄い題材を適度に専門用語と一般語を織りまぜて物語中で解説してくれているので読んでいてフェンシング面白そう、と思えてきた。


さて、話を変えて本作は私の過去に読んだ電撃作品と内容が似ている作品として機械学習で推薦された。というわけで少々そのへんの話をしたい(一般の方むけにかなりざっくりした説明になっています)。
まず本作が推薦される根拠となった作品は以下の3作品。

アイドライジング!
なれる!SE4
僕と彼女のゲーム戦争

これらの作品の解説文と本作「Let it BEE!」の解説文が似ているよ、ということが機械学習で判断された。
解説の全文は以下を見ていただくとして、ここでは注目すべき点だけピックアップする。

Let it BEE! 解説文
アイドライジング! 解説文
なれる!SE4 解説文
僕と彼女のゲーム戦争 解説文

まず「Let it BEE!」で注目すべきは以下の部分。

巴の剣を偶然弾いたことから気に入られてしまった少女
(Let it BEE!の解説文より抜粋)

これに対して「アイドライジング!」では

素朴で元気いっぱいな人柄を気に入られて急遽株式会社ミニテックスのアイドルに
(アイドライジング!の解説文より抜粋)

という一文が。これは両作品共に主人公が誰かに気に入られることで新しい環境に入っいくことで始まるタイプの物語だということができる。これは典型的な成長系物語のパターンであり私の好きなタイプの物語でもある。
次に気になるのは

才能を持っていると目をつけられた彼女がフェンシングを始めることになり!? 
(Let it BEE!の解説文より抜粋)

という部分。これに対して「なれる!SE4」では以下のような箇所がある。

あまりの惨憺たる状況にプロジェクトマネージャーが逃亡。
その代打を工兵が無茶振りされることに。
(なれる!SE4の解説文より抜粋)

状況は異なるものの、主人公は想定外のイベントに巻き込まれるという点で共通している。
最後に

実は尖ったものが大の苦手
才能を持っていると目をつけられた彼女が
(Let it BEE!の解説文より抜粋)

という部分だが、これに対応して「僕と彼女のゲーム戦争」では

人づきあいの苦手な彼は
彼は思わぬ才能を発揮し
(僕と彼女のゲーム戦争の解説文より抜粋)

という表現がある。どちらも主人公は何かに苦手意識を持っている反面で、何かの才能を持っている、ということがわかる。


というわけで「Let it BEE!」は私が過去に読んだ電撃作品となんとなく似た傾向の作品であることがわかった。と同時に私は王道パターンの物語が好きだ、ということもわかった。機械学習による推薦はそれなりに参考になるのではないか、という気はした。