ルベーグ積分30講を読み返す

ルベーグ積分を理解したい病が再発したので志賀浩二先生の「ルベーグ積分30講」を読み返し中。


確率過程をきちんと理解しようとすると測度論という厄介なものが出てくるが、測度論といえばルベーグ積分だ。数あるルベーグ積分の書籍の中でも本書はわかりやすい方だと思う。
形式的な定義がつらつら書いてある本とは異なり、そもそも何故その概念がでてきたのかが丁寧に書いてあるので理解しやすい。
それでも時々詰まってしまい自分の不勉強に愕然とするのだが・・・。さしあたり1時間かけて第3講まで読み返した。実数の連続性で詰まったという点以外はすんなり理解した(はず)。やはり再読重要。前回よくわからなかった部分も随分わかる。
ちなみに実数の連続性というのは、実数の集合Rは単調かつ有界であれば、(Rの範囲で)収束するよ、というもの。
これは例えばどんどん値が増えていく数字があって、でも天井があってその値よりは大きくならないよ、となっていたら値は無限に大きくならないし減ることも無いので、いつかは何らかの値に落ち着くよ、という話。
当たり前と思われるかもしれないけれど、連続でない集合、例えば有理数の集合を考えると、そんなに当たり前でもないことがわかる。有理数列{1.4, 1.41, 1.414, 1.4142}の極限は√2だが、√2は有理数ではないので(有理数の範囲で)収束しない。要するに値がどんどん増えていってかつ天井があっても途中に落とし穴があってそこに落っこちちゃうこともあるよね、ということ。逆に収束するならそういう落とし穴が無い(=連続)ということ。さて気を取り直して第4講を読むか。。

なお↑の実数の連続性の例題は

http://www.cm.hit-u.ac.jp/~takaoka/mamechisiki/real_numbers.pdf

を参考にした。わかりやすいのでオススメ。