ついにHJ文庫の時代が来たか・・・「僕の妹は漢字が読める」を読んだ

インパクト絶大のタイトルをもつライトノベル僕の妹は漢字が読める」を読了した。妹は漢字が読める!当たり前じゃん!・・・いやいやそうではないのです。


23世紀の日本。「萌え」が文化の中心を担い、総理大臣さえもが二次元の美少女といういろんな意味ではじまりすぎな世界。漢字は衰退しかわりに「☆」「→」などの記号によって単語境界と前後の単語の意味関係を表現するカオスな世界。
そんな斬新な世界で主人公の妹だけは特別。常識的な思考をもった「漢字の読める妹」なのだ!
妹だけが常識的発言をし、それ以外の登場人物が主人公も含めおかしなことを言い続けるカオスな世界観を作り上げ、最後まで破綻せずに描ききった本作はいろいろと頭おかしい感じがするので今後も応援していきたい。ただ続刊が出ることが決まっているらしく、引っ張り気味の終わり方だったのはちょっと気になった。
ともあれライトノベルの中では比較的存在感の薄いHJ文庫からこのような型破りの作品が出たことは大変な驚きであり、これからはHJの時代が来るのではと思わないこともないです。
ちなみに本作。「第5回ノベルジャパン大賞」銀賞の受賞作で、同大賞の金賞受賞作「オレと彼女の絶対領域パンドラボックス>」も同時に購入したのでこれから読む。こちらは応募時のタイトルが「ナイトメア オブ ラプラス」でラプラスの魔とか量子力学とか未来予知とかそんな感じの話らしいです。面白そう。